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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻8号

1998年08月発行

文献概要

論述

MRIによる20代成人の腰・下肢痛と椎間板障害の検討

著者: 高橋寛1 米倉徹1 奥秋保1 香取勧1 井形聡1 岡島行一1 茂手木三男1

所属機関: 1東邦大学医学部整形外科

ページ範囲:P.993 - P.998

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 抄録:MR画像上における椎間板の所見と根症状および腰痛との関連を明らかにする目的で対象を20代成人に限定し,根症状群,腰痛群,非腰痛群の3群について,椎間板変性度,椎間板突出度,HIZ,Schmorl結節,椎体輝度変化の5項目について検討を行った.根症状と腰痛を発現する条件とは近似し,根症状群ではL4/5,L5/S1高位で椎間板突出度がprotrusionあるいはextrusion,mild以上の変性椎間板で,なおかつHIZを有する症例が有意に多かった.また,L4/5,L5/S1高位において椎間板変性度は,非腰痛群,腰痛群,根症状群の順に進行しており,椎間板変性の進行過程で,根症状発現の前段階として腰痛を生じる可能性があるものと考えられた.しかしながら,椎間板変性や椎間板突出が存在しても無症候者が少なくないことから,腰痛,根症状の発現に,変性椎間板による神経根に対する炎症性刺激の関与も想定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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