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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻8号

1998年08月発行

文献概要

臨床経験

Sauvé-Kapandji法後に伸筋腱皮下断裂をきたした1例

著者: 坂本相哲1 小谷博信1 三木尭明1 千束福司1 上尾豊二1

所属機関: 1玉造厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.1037 - P.1040

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 抄録:Darrach法後の伸筋腱皮下断裂の報告はあるものの,Sauvé-Kapandji法後に伸筋腱皮下断裂を生じた報告はあまりない.今回われわれが経験した症例は,遠位橈尺関節障害および環指,小指伸筋腱断裂に対し,Sauvé-Kapandji法および断裂腱を中指伸筋腱への腱移行術を施行し,後療法を石黒の減張位早期運動療法で行ったところ,術後6週に中指伸筋腱断裂をきたした.その原因として,ulnar stumpの不安定性,鈍化,被覆の不十分,早期運動療法が考えられた.ulnar stumpの不安定性を最小限に抑えるにはulnar stumpは遠位であることが望ましい.なおかつ,伸筋腱が伸筋支帯とulnar stumpとで挟まれない程度近位であるためには,ulnar stumpの位置は,ulnar distanceが25mm程度が適当と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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