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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻9号

1998年09月発行

文献概要

臨床経験

ゴルフスウィングによる第1胸椎棘突起骨折の2例

著者: 冨岡正雄13 武部恭一2

所属機関: 1明和病院整形外科 2武部整形外科リハビリテーション 3高砂市民病院整形外科

ページ範囲:P.1121 - P.1123

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 抄録:ゴルフによる第1胸椎棘突起の単独骨折を経験した.症例1は27歳,男性.2ヵ月前よりゴルフを始めた,症例2は28歳,男性.半年前よりゴルフを始めた.2例とも1日200球の練習を週に2回のペースでしており,その練習中,頚部痛が出現した.X線上第1胸椎棘突起骨折が見られ,1ヵ月間のカラー固定で症例は消失した.下位頚椎,上位胸椎部は僧帽筋や小菱形筋などの牽引力の影響を受けやすく,青壮年の初心者が,肩に力の入ったスウィングを繰り返したときに疲労骨折として発生する.本邦報告例によると第1胸椎棘突起の単独骨折はない.しかし,頚椎側面像にて第1胸椎が肩甲体に隠れ見えにくく,見過ごされているのではないかと思われる.これに対して,X線前後像での棘突起の2重像,斜位像,撮影条件を変えてみる等の工夫が重要である.治療としては,カラー固定で症状は消失し,保存的治療を選択することが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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