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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻9号

1998年09月発行

文献概要

臨床経験

頚椎に発生したpigmented villonodular synovitisの1例

著者: 仲沢徹郎1 村上正純1 南徳彦1 山崎正志1 後藤澄雄1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1125 - P.1128

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 抄録:頚椎に発生したpigmented villonodular synovitis(PVS)の1例を経験した.症例は28歳男性.主訴は頚部痛で,神経学的所見としては両上下肢の軽度知覚純麻と,両下肢の深部腱反射亢進が認められた.左C6/7レベルの頚部砂時計腫の疑いにて手術を施行した.病理所見は典型的なPVSであった.脊椎部に発生するPVSはspinal PVSと呼称される.渉猟し得たspinal PVSは30例であり,本例は本邦第2例であった.MRI上,T1強調像で等輝度,T2強調像で低輝度と高輝度が混在し,Gd-DTPAで軽度造影され,これらの所見は典型的な膝関節PVSとほぼ同様であった.T2強調像にて高輝度を呈する多くの充実性脊髄腫瘍とは異なった所見であり,術前診断が困難な本症の鑑別の一助になると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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