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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻1号

1999年01月発行

文献概要

論述

膝前十字靱帯再建術後のX線学的変形性変化の検討―内側側副靱帯損傷合併の影響

著者: 豊田敬1 松本秀男2 大谷俊郎2 徳永祐二2 笹崎義弘2 井上元保2 牛久尚彦2 関口治2 中山新太郎2 冨士川恭輔3

所属機関: 1浜松赤十字病院整形外科 2慶應義塾大学医学部整形外科 3防衛医科大学校整形外科

ページ範囲:P.5 - P.10

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 抄録:内側側副靱帯(MCL)損傷の合併が前十字靱帯(ACL)再建術後の変形性変化(OA変化)の進行に与える影響を検討した.陳旧性ACL損傷に対しLeeds-Keio人工靱帯による再建術を施行した71例を対象とした.このうち,MCL損傷を合併していない45例をMCL損傷(-)群,ACL再建術の際に合併するⅡ度MCL損傷を放置した26例をMCL損傷(+)群とした.X線学的検討は各コンパートメントにおけるOA変化をscore化し,2群間で比較検討を行った.術前のOA scoreは,大腿骨内側顆の骨棘形成がMCL損傷(-)群に比べMCL損傷(+)群で有意に高かったが,術後のOA scoreの増加量は,各コンパートメントとも2群間で明らかな差を認めなかった.陳旧性ACL損傷に合併するⅡ度のMCL損傷は,ACL再建術の際にこれを放置しても,手術により良好なACLの安定性が得られれば,術後のOA変化の進行には明らかな影響を与えないと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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