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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻1号

1999年01月発行

文献概要

臨床経験

大腿骨頚部骨折後に生じた片側下肢多発性骨端線早期閉鎖の1例

著者: 葉國璽1 亀ヶ谷真琴1 篠原裕治1 雄賀多聡2

所属機関: 1千葉県こども病院整形外科 2千葉労災病院整形外科

ページ範囲:P.79 - P.83

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 抄録:症例は,大腿骨頚部骨折後に患側下肢に多発性骨端線早期閉鎖を合併し,6cmの脚長差を生じた1例である.7歳時に4階から転落し,左大腿骨頚部骨折を受傷し骨接合術を受けた.その後,大腿骨頭壊死を生じ,2年3カ月後に大腿骨内反骨切り術が施行された.しかし,4年5カ月後6cmの脚長差を生じたため,当科にて12歳時に脚延長術を施行した.本例に見られた6cmの脚長差を生じた原因としては,大腿骨頭壊死による大腿骨近位骨端線早期閉鎖および大腿骨内反骨切り術による短縮に加えて,多発性骨端線早期閉鎖が主因であると考えられた.早期閉鎖が多発性であること,早期閉鎖までの時間的経過が長いこと,骨性架橋など外傷を示唆するX線所見がなく,変形を伴わない等の特徴より,早期閉鎖の原因としては3年2カ月間の長期免荷による廃用性萎縮が最も考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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