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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻1号

1999年01月発行

文献概要

臨床経験

腰仙椎硬膜外血管脂肪腫の1例

著者: 松﨑尚志1 寺本健二1 鈴木聡1 中井一成1 新井達也1 杉田光1 金井泰貴1 光野芳樹1 野坂健次郎1

所属機関: 1市立島田市民病院整形外科

ページ範囲:P.85 - P.88

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 抄録:稀な腰仙椎硬膜外血管脂肪腫の1症例を経験した.症例は48歳女性.主訴は左股関節部のつっぱり感.神経学的異常所見は認めなかった.腫瘍はL5からS1レベルの硬膜外後方から左側に存在し,左S1/2仙骨孔から仙骨前面に達するダンベル型を呈していた.MRIではT1強調像で一部高信号,T2強調像で高信号,ガドリニウムで造影される像を呈した.第5腰椎および仙椎の部分椎弓切除を行い腫瘍を摘出した.硬膜・神経根との剥離および仙骨孔内の腫瘍の切除に超音波外科用吸引装置(CUSA)を使用した.脊髄血管脂肪腫は全脊髄腫瘍の1%未満という稀な腫瘍であり,その中で胸椎発生例が8割以上を占める.仙椎に病変が存在した例は本例を含めて3例が報告されている.MRI所見は特徴的であり,術前診断に有用である.仙骨孔内腫瘍の切除にCUSAが有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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