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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻1号

1999年01月発行

文献概要

臨床経験

兄弟に発症したOto-Palato-Digital Syndromeに手根骨癒合を合併した2例

著者: 石田博英1 川村大介1

所属機関: 1八雲総合病院整形外科

ページ範囲:P.93 - P.97

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 抄録:兄弟に発症したOto-Palato-Digital Syndromeに手根骨癒合を合併した2例を経験したので報告する.症例1は12歳男性で,低身長であり,小児科で手根骨により骨年齢を定期的に観察していたが,手根骨の形態異常を指摘され当科を初診した.初診時,Oto-Palato-Digital Syndromeに特有なボクサー様顔貌を認め,単純X線では両側の手根骨に多発性の骨癒合を認めた.定期的に撮影した手根骨のX線では,癒合が経時的に明らかになっていくのが確認された.症例2は11歳男性で症例1の弟である.症例1と同様にボクサー様顔貌を認め,有頭骨-有鈎骨間に骨癒合を認めた.症例1の経時的X線所見から,本症例のような遺伝性疾患に合併した手根骨癒合症の場合,多発性に生じるのが特徴であるが,その癒合は無秩序に起こるのではなく,骨核の出現時期が近い手根骨間に限局して生じやすいことが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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