icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻1号

1999年01月発行

文献概要

臨床経験

重症筋無力症に対するステロイド治療中に発生した両側大腿骨・𦙾骨骨髄炎の1例

著者: 北村淳1 丸毛啓史1 漆原信夫1 油井直子1 鈴木秀彦1 藤井克之1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.99 - P.102

文献購入ページに移動
 抄録:重症筋無力症に対するステロイド治療中に発生した多発性化膿性骨髄炎の1例を経験した.症例は50歳の女性で,両側の大腿骨遠位ならびに𦙾骨近位の骨幹端部を病巣として瘻孔を形成し,膿の細菌培養検査でMRSAが検出されたが,保存療法が無効であったため病巣掻爬術を施行し,2週間の持続洗浄を行った.術後6週間,経静脈的にミノマイシン200mg/dayとバンコマイシン2g/dayを併用したところ,赤沈値,CRP値,白血球数は正常化した.その後,セフジトレンピボキシル300mg/dayを1カ月間,経口投与し,術後2年まで1カ月に1週間の間欠投与を行った.術後2年6カ月の現在,骨髄炎の再発はみられない.本症例は,免疫能の低下を基盤として多発性に発症したものと推察されることから,今後とも再発に留意し,経過観察を行うことが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら