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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻10号

1999年10月発行

文献概要

論述

分娩麻痺における脊髄造影

著者: 坪井秀規12 川端秀彦1 柴田徹1 有賀健太1

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター整形外科 2大阪大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1185 - P.1190

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 抄録:神経修復術を施行した重度分娩麻痺の術前脊髄造影所見と術中所見を比較し,分娩胎位,損傷神経高位を考慮し検討した.術前脊髄造影,神経修復術を施行した重度分娩麻痺52例中,脊髄造影所見が明瞭で,術中神経根の評価が可能であった217神経根を対象とした.脊髄造影所見でnormal根では正常50%,節後損傷48%,pseudomeningocele,defect根はそれぞれ82%,90%が節前損傷であった.偽陽性率を分娩胎位別にみると,pseudomeningocele根では頭位分娩13%,骨盤位分娩27%,defect根でそれぞれ11%,9%であった.これらを神経高位別に見ると頭位分娩と骨盤位分娩とでは大きく異なっており,これらのことを考慮すると脊髄造影の診断価値が向上することがわかった.また,分娩胎位により神経根に対して異なった受傷機転が関与していることを今回の結果は支持していると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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