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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻10号

1999年10月発行

文献概要

論述

腰椎椎間板ヘルニアにおけるヘルニア腫瘤の三次元解析と臨床症状との関連

著者: 石本勝彦1 井口哲弘1 栗原章1 山崎京子1 佐藤啓三1 笠原孝一1 松本英裕1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科

ページ範囲:P.1197 - P.1203

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 抄録:単椎間の腰椎椎間板ヘルニアで,ヘルニア腫瘤の大きさおよび局在が,臨床症状の重症度と相関するかを検討した.腫瘤の大きさはその面積だけでなく,体積も計測し,また局在に関しては,腫瘤の突出部位を横断面と冠状断面で調査し,神経根と位置関係から症状の重症度との関連性を調べた.その結果,腫瘤の大きさは,知覚障害や膀胱直腸障害の重症度と強い関連性を有していた.しかし,疼痛や筋力低下の程度やJOA scoreとは相関がなかった.さらに,膀胱直腸障害は正中に突出し,硬膜管面積の小さいものに多く認めた.また,腫瘤の局在では,神経根の周囲に存在するものでSLR角が有意に低く,外側陥凹の狭い脊柱管形態が同様の傾向を示した.以上より,ヘルニア腫瘤が大きいものは知覚や膀胱直腸障害をより詳細に精査し,運動麻痺については複数根障害などの他の合併因子に注意する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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