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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻10号

1999年10月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

椎弓根スクリューを応用した外傷性仙腸関節脱臼の治療経験

著者: 斉田通則1 木村長三1 飯田尚裕1 石田直樹1 井上千春1 鐙邦芳2

所属機関: 1釧路労災病院整形外科 2北海道大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1219 - P.1223

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 抄録:仙腸関節脱臼を伴う骨盤輪骨折の治療では,確実な整復と安定性獲得が最も重要であり,手術治療が適応となる.われわれは外傷性仙腸関節脱臼4例に対し,lsola spinal instrumentationを応用した整復・固定術を行い,良好な結果を得た.S1椎弓根に刺入したスクリューと,腸骨の内板と外板間に整復位を想定し曲げて挿入したロッドをコネクターで連結しナットで締結することで,従来の内固定法に比べ極めて強固な整復力と固定性が得られ,全例で早期離床が可能であった.また,手術までに時間が経過した例でも良好な整復位が得られた.本法は下位腰椎の健常なmotion segmentを犠牲にすることなく,仙腸関節のみを固定できる利点を有し,その整復力は垂直方向や前後方向の転位に対し特に優れており,最も不安定とされるvertical shear injuryに良い適応があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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