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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻10号

1999年10月発行

文献概要

臨床経験

第6頚椎に発生したAneurysmal Bone Cystの1例

著者: 野上健1 田島宝1 杉山晴敏1 石川知志1 加藤哲弘1 川上寛1 川崎雅史1 藁科秀紀1 古橋範雄1 森山明夫2 多賀聡子2

所属機関: 1静岡済生会総合病院整形外科 2静岡医療福祉センター児童部

ページ範囲:P.1281 - P.1284

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 抄録:症例は11歳女子.初診の1週間前より誘因なく背部痛が出現した.単純X線像およびCT像で第6頚椎棘突起から椎弓,椎体にかけての骨透亮像と骨皮質の菲薄化,膨隆を認めた.開放生検にて動脈瘤様骨嚢腫と診断し,掻爬,後方固定術を施行した.生検時には動脈性出血がみられたが,手術時のそれは予想外に少量であった.術後5カ月より,単純X線像およびCT像にて椎弓から椎体にかけての骨透亮像が増大し腫瘍の再発を認めた.横突孔の境界が不鮮明のため,再手術による十分な切除は不可能と考え,20Gyの低線量放射線療法を2週間かけて施行した.照射開始後3カ月より単純x線像上の骨透亮像の改善をみ,1年4カ月の現在,経過は良好であるが,今後長期にわたる厳重な経過観察が必要と考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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