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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻10号

1999年10月発行

文献概要

臨床経験

後縦隔に発生し肋間筋内に浸潤したganglioneuromaの1例

著者: 細金直文1 矢部啓夫1 森岡秀夫1 森井健司1 藤村祥一1 向井万起男2 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科 2慶應義塾大学病理診断部

ページ範囲:P.1285 - P.1288

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 抄録:後縦隔に発生し肋間筋内に浸潤したganglioneuromaの1例を経験した.症例は26歳男性で,背部痛を主訴に来院した.MRIで第7,8胸椎近傍に腫瘍像を認め,生検を施行した.組織所見では神経性組織が密に増殖し,大型で核が偏在した核小体明瞭の神経節細胞が存在しganglioneuromaと診断した.後方から腫瘍摘出術を行い,術後1年2カ月と短期ではあるが再発を認めず経過良好である.
 Ganglioneuromaの報告は,本邦では1971年以降,われわれの渉猟し得た範囲では55例であったが,発生部位は後縦隔や後腹膜など外科,泌尿器科領域の報告が多く,整形外科領域で扱われることは少ない.整形外科領域では12例の報告があり,いずれもdumbbell型を呈した腫瘍とS1神経根部の報告であり,本例のように肋間筋内に浸潤にしている報告はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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