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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻11号

1999年11月発行

文献概要

論述

人工膝関節全置換術後におけるクライオセラピーの有用性―有効連続冷却時間の検討

著者: 石村雅男1 大串始1 幅田孝1 飯田仁1 下林幹夫1 村上淳一1 玉井進1

所属機関: 1奈良県立医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1341 - P.1345

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 抄録:本研究の目的は,人工膝関節全置換術後におけるクライオセラピーの有用性および有効連続冷却時間を明らかにすることである.調査対象15例15膝を無作為に3群に分け,非冷却群,24h冷却群,および48h冷却群とした.24hおよび48h冷却群では手術直後から各々24および48時間連続冷却した後,ともに術後5日目まで1日3時間ずつ冷却した.調査項目は術後出血量,膝関節腫脹量および疼痛程度の測定である.出血量および疼痛程度の測定結果では3群間に統計学的有意差は認められなかったが,冷却群の方が比較的軽度であった.一方,24h冷却群と48h冷却群はほぼ同程度であった.腫脹量は非冷却群に比べ冷却群の方が有意に小さく(p<0.05),また術後5日間を通して24h冷却群と48h冷却群の間に有意差はなかった.以上より,人工膝関節全置換術後のクライオセラピーは有用であり,その連続使用時間は術後24時間で十分であると結論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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