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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻11号

1999年11月発行

文献概要

境界領域/知っておきたい

SCEP,SSEP,SEP,MEP

著者: 玉置哲也1

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.1398 - P.1401

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 術中の脊髄機能の観察,すなわち脊髄機能モニタリングは,危険にさらされる脊髄を経由して伝達される電気的信号(インパルス)を観察する電気生理学的方法が主流を占めるようになっている.その理由としては,連続して脊髄機能を観察し,脊髄に加わる障害が恒常的にならないうちに予防的処置がとれること,手術の流れを止めることなく実施できること,感覚路のみならず運動路の観察も可能なことなどが挙げられる.その目的のために,数種類の脊髄誘発電位,すなわち中枢神経あるいは末梢神経の刺激によって発生した神経活動電位(インパルス)を脊髄で記録したものが指標として用いられている.さらには,高位中枢を刺激して末梢の筋の活動電位を記録観察する方法などが応用されるようになっている.
 現時点では,それらの電位の呼称については統一されておらず,いささかの混乱があるのも事実である.現在,脊髄電気診断研究会ならびに臨床神経生理学会(脳波筋電図学会)が中心となって各種誘発電位の呼称の統一に向けて計画が練られており,筆者らがすでにその第一案を提唱したものの,いささか改善すべき点が指摘されたことから最終案の完成には至っていない.しかし,近い将来にはまとまった案が示されて,下記の呼称あるいはabbreviationが改正されることになることを了解しておかれたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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