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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻11号

1999年11月発行

文献概要

臨床経験

手術直後に明らかとなった下肢深部静脈血栓症の1例

著者: 花田隆造1 倉本憲明2 加藤宏3 後藤眞弓4 大橋勉1

所属機関: 1国立病院東京災害医療センター麻酔科 2国立病院東京災害医療センター放射線科 3国立病院東京災害医療センター救命救急センター 4日本医科大学高度救命センター

ページ範囲:P.1407 - P.1410

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 抄録:下肢手術中に発症した深部静脈血栓症に対し,直ちに静脈造影を行い,血栓溶解療法を開始し,合併症もなく良好な経過をたどった症例を経験した.症例は21歳の男性で,交通事故による多発骨折で当院に救急搬送された.大腿骨開放骨折に対し,受傷6日目に観血的整復固定(髄内釘法)が行われ,さらに受傷22日目に同側の膝関節鏡検査を全身麻酔下で施行された.手術終了時,鼠径部以下の著明な腫脹,皮下出血を認め,ただちに下肢静脈造影を行い,膝窩部より遠位の静脈血栓症と診断した.ウロキナーゼによる血栓溶解療法,ワーファリンによる抗凝固療法が行われ,まもなく右下肢の腫脹は消退した.経過中肺塞栓症の合併,血栓後遺症は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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