icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻12号

1999年12月発行

文献概要

論述

整形外科領域における有茎広背筋皮弁の有用性

著者: 伊原公一郎1 木戸健司1 重冨充則1 大塚健1 金子昇1 池田慶裕1 土井一輝2 酒井和裕3

所属機関: 1山口大学医学部整形外科 2小郡第一総合病院整形外科 3山口県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.1479 - P.1485

文献購入ページに移動
 抄録:有茎広背筋皮弁を用いて再建を行った症例の成績について検討した.対象は31例であり,症例の内訳は腕神経叢麻痺10例,悪性骨・軟部腫瘍9例,上腕切断再接着後6例などであった.再建部位は上肢が20例ともっとも多く,そのほか躯幹7例,肩甲帯3例,後頭部1例であった.有茎広背筋はすべて順行性筋皮弁として使用し,上肢機能の再建や軟部組織欠損の再建に応用した.広背筋の安静時長は平均37cmであり,皮弁サイズは平均22×7cmであった.皮弁の到達範囲は,腹側では上腹部,胸部正中から肩まで,背側では対側の肩甲骨内側から後頭骨まで,上肢では前腕中央までを含み,これらの部位の皮膚軟部組織欠損の再建が可能であった.機能再建では肩甲骨,肩,肘および手指機能の良好な機能回復が得られた.術後特に問題となるような重大な合併症はなく,有茎広背筋皮弁は躯幹,上肢の再建に有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら