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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻12号

1999年12月発行

文献概要

整形外科philosophy

リハビリテーションマインドを持って日常の診療を行って欲しい―地域リハビリテーションの実践活動からシステム化に向かって

著者: 澤村誠志12

所属機関: 1日本リハビリテーション病院施設協会 2兵庫県立総合リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.1515 - P.1521

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●リハビリテーションマインドとは
 病院勤務されている整形外科の先生方から開業される時にいただく挨拶文には,きまって“これからは地域医療に従事するのでよろしく”との言葉が添えられている.そして,“リハビリテーション科”を標榜される.この言葉からすると,何か病院という機能が地域医療と無関係で,開業されて初めて地域に接するものと受け止められかねない.病院が地域医療を支える基幹的な役割を果たすことは当然である.その病院に勤務されている整形外科医が,担当した患者さんの障害が重度で退院後も引き続き地域でのケアが必要な場合には,少しでもQOLの高い生活を送ることを願って,訪問看護や訪問リハビリテーション,ホームヘルパーの派遣など社会資源の利用に向かって少し汗をかいて欲しい.さらに,住宅改造,福祉用具のレンタルなど,必要とあれば,その地域の在宅ケアスタッフとの連携をはかるためのコーディネート的,さらにリーダー的な役割を果たすことができれば素晴らしいと思う.これが私どもがいつも考えている地域リハビリテーションマインドである.
 私自身,兵庫県下の移動巡回訪問活動を通じて,地域で生活されている障害のある人々の真摯な生き様から多くのことを学んだ.その意味では,地域こそが私の教科書であると思っているし,真のリハビリテーションは,病院を退院してから始まるとさえ思っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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