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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻12号

1999年12月発行

文献概要

臨床経験

解剖学的破格を伴った梨状筋症候群

著者: 朝田滋貴1 板金寛昌1 野中藤吾1 大谷和裕1 福田寛二1 浜西千秋1

所属機関: 1近畿大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1535 - P.1537

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 抄録:梨状筋症候群は坐骨神経の絞扼性疾患であり,様々な発生機序が論じられている.今回,梨状筋の解剖学的破格を伴った梨状筋症候群を経験したので報告する.症例は53歳女性.右足関節骨折にて近医でギプス固定を施行されたが,杖を使用せずに歩行していたところ,腰部から左下肢かけての疼痛が出現した.腰部単純X線像やMRIで異常を認めず,右股関節内旋時に殿部から下肢にかけての放散痛および坐骨切痕部に圧痛を認め,梨状筋症候群と診断した.保存的治療に抵抗性を示したため手術治療を行った.術中,梨状筋に解剖学的破格を認め切離術を施行した.術後,症状は軽快した.本症例は,梨状筋および坐骨神経などの坐骨切痕部の解剖学的破格が基礎となり,ギプス固定による患肢の異常な荷重動態が原因になっていると推測された.
 梨状筋の解剖学的破格を伴う梨状筋症候群を経験した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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