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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻2号

1999年02月発行

文献概要

シンポジウム 日本における新しい人工膝関節の開発

緒言

著者: 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.116 - P.118

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■人工膝関節置換術の歴史的考察
 人工膝関節置換術(以下TKA)は1950年代に欧米にて始められた手術法である.当初はアクリル樹脂を用いたものや,現在使用されているものと同様の金属対ポリエチレンのものが使用されていた.その後,様々な人工膝関節が開発され臨床応用された.そのような状況の中で,1982年Hungerfordらによるcementless porous typeの人工膝関節が報告されてから,世界的な傾向で後十字靱帯(PCL)温存cementless porous typeの出現となり,現在までに星の数ほどの人工膝関節が開発されてきた.
 一方TKAは,術後どの位良好な臨床成績を維持すれば成功と言えるのかは,はっきりとした指標はない.ADL,QOL上,制限を持ちながらも,生涯一度のTKAで済んでしまえば成功と判断して良いかとの問には明確には返答できない.Insallらは,PCL切除cemented type TKAの術後の20年以上の長期臨床成績において,survival rateが90%以上であったと報告している.しかし,この症例の中で日常生活に支障なく使用に耐えうるTKA症例がどれくらい有るのかははっきりとはしていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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