文献詳細
シンポジウム 日本における新しい人工膝関節の開発
文献概要
要旨:Interax型人工膝関節は世界10ヵ国の整形外科医の協同研究によって開発され,1991年以降,既に2万人近い症例に使用され,日本人の膝にも良く対応する.その特徴は3種類の固定面形状(cement,mesh,HA-mesh),3種類の関節面(PCL温存,stabilizer,mobile bearing),豊富なmodularityとサイズが選択可能でいずれも相互互換性がある.関節摺動面は球面の一部を切り取った形状として接触面積を大きくし,荷重応力を減少させている.先行して行われた治験結果は開発メンバーが各国または国際学会で報告しており,現在5年成績を集計中であるが材質やデザインに起因する問題はない.臨床成績や合併症は標準的であるが可動域の改善に優れる.耐摩耗性の向上を目的に開発されたmobile bearingデザインはまだ使用期間が短く,評価のためにはさらに経過観察が必要である.
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