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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻3号

1999年03月発行

シンポジウム オステオポローシスの評価と治療方針

内科の立場から

著者: 中塚喜義1 森井浩世2

所属機関: 1大阪市立大学医学部第二内科 2大阪市立大学医学部老年科

ページ範囲:P.265 - P.274

文献概要

 要旨:内科における骨粗鬆症は,骨折や疼痛などの臨床症状がなく,骨量が減少し,骨折のリスクが高いものが多いことが特徴である.骨粗鬆症患者の骨量減少の進行を阻止し,将来の骨折を防ぐためには,続発性の疾患を除外,骨・カルシウム代謝を評価するため,骨代謝マーカーを含めた生化学検査により病態を把握することが重要である.さらに,個々の患者において,骨粗鬆症の危険因子,QOLの評価を行い,予防的基礎治療,本格的な薬物療法などから最も適した治療戦略を選択すべきである.治療においては,合併症,年齢,症状を考慮して,臨床医の経験に頼るだけでなく,過去の臨床成績に基づき治療薬の選択を行う努力が求められようとしている.他の代謝異常と同様な視点から,骨粗鬆症を骨代謝異常症として捉え,危険因子の除去や積極的な薬物療法などの介入による是正は,骨粗鬆症の進行,骨折の回避につながることとなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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