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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻3号

1999年03月発行

シンポジウム オステオポローシスの評価と治療方針

Osteoporosisの疫学

著者: 藤原佐枝子1

所属機関: 1放射線影響研究所臨床研究部

ページ範囲:P.291 - P.297

文献概要

 要旨:骨粗鬆症は頻度の高い疾患で,50歳の日本人女性の少なくとも42%は将来,骨粗鬆症に関連した骨折を起こす可能性がある,日本人の脊椎骨折の発生率は近年減少しているが,日系アメリカ人に比べると有病率は高い.この所見は脊椎骨折の発生は,環境要因の影響を強く受けていて,生活習慣の改善によって脊椎骨折の予防が可能であることを示している.骨密度が低いと骨折のリスクは高くなるが,同じ骨密度でも,年齢が高い,閉経年齢が早い,骨折の既往がある,あるいは危険因子を多く持っているほど骨折のリスクは高くなる.一方,自分でコントロールできない危険因子を持っていてもコントロールできる危険因子を減らすことで骨折のリスクは低下する.したがって,骨粗鬆症治療にあたっては,骨量だけでなく危険因子も考慮して将来の骨折リスクを考え個人に応じた予防,治療方針をとる必要があると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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