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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻3号

1999年03月発行

臨床経験

髄内釘使用により大腿骨骨頭壊死を生じた小児大腿骨骨幹部骨折の1例

著者: 杉基嗣1 開地逸郎1 斉藤良明1 大中博司1

所属機関: 1鼓ヶ浦整肢学園整形外科

ページ範囲:P.363 - P.366

文献概要

 抄録:Küntscher釘による髄内固定が原因で骨頭に壊死を生じた小児の大腿骨骨幹部骨折を経験した.発育期にある小児大腿骨骨幹部骨折は,保存的治療が優先されるべきと考えるが,自家矯正力が低下してくる年長例では,Küntscher釘を用いる報告もある.しかし,Küntscher釘による成長軟骨の直接的な損傷や,血管の損傷による骨頭の壊死など,成人例とは異なる合併症が報告されている。特に後者は渉猟しえた限りでは,6例を見るにすぎず稀なものと思われるが,変形は進行性で予後は不良である.有効な治療法のない本症では,発生頻度が低いとはいえ予防が重要で,成長線が閉鎖するまでは逆行性の刺入が安全な方法と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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