icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻3号

1999年03月発行

臨床経験

稀な部位に発生した石灰化腱膜線維腫の2例

著者: 北脇文雄1 倉都滋之1 田村太資1 橋本伸之1 荒木信人1 越智隆弘1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.371 - P.374

文献概要

 抄録:非常に稀な部位に発生した石灰化腱膜線維腫の2例を経験したので報告する.症例1は8歳,女児.主訴は右前腕腫瘤.症例2は21歳,女性.主訴は左下腿後面腫瘤.画像上,2症例とも周囲正常組織との境界が不明瞭で,MRIのT1,T2強調画像で腫瘍がlow intensityを示していたのが特徴的であった.手術は,周囲筋および筋膜組織を一層腫瘍側につけて切除した.病理組織学的には石灰化した軟骨様分化巣と線維腫症様の線維組織の2つの成分が混在する石灰化腱膜線維腫の典型的な像を呈していた.今回の症例のような部位に腫瘤が発生した場合,稀ではあるが鑑別診断の一つとして本疾患も念頭におくべきであると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら