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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進捗―脊椎骨切り術と脊椎再建を中心として―(第27回日本脊椎外科学会より)

頚椎前方固定術における前方プレートの適応と成績

著者: 土井田稔1 水野耕作1 原田俊彦2 鷲見正敏3

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科 2県立加古川病院整形外科 3国立神戸病院整形外科

ページ範囲:P.387 - P.394

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 抄録:頚椎前方固定術の際に,確実な骨癒合と良好な頚椎アライメントの獲得を目的として,頚椎損傷例や非外傷性疾患では多椎間固定例に対して前方プレート(P群)を併用してきたので,その臨床成績につきプレート非使用群(N群)と比較検討した.移植骨の圧壊や偽関節の発生率では,非外傷群では両群間に差はなかったが,頚損群ではN群で有意に高率に認められていた.前弯角の変化では,非外傷群,頚損群ともにP群ではN群に比較し,術後の前弯角が調査時も維持されていた.固定椎間高の低下は,頚損群ではN群はP群に比較し有意に減少していた.調査時の頚椎アライメントでは非外傷群では差はなかったが,頚損群ではN群で後弯型を示す割合が多かった.以上より,頚椎前方プレートは,頚椎損傷例では良好な成績が得られ単椎間固定でもよい適応であると思われる.非外傷性疾患では多椎間固定には適応となるが,単椎間の固定ではその適応は少なく,早期離床を必要とする症例などに対して有用であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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