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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進捗―脊椎骨切り術と脊椎再建を中心として―(第27回日本脊椎外科学会より)

陳旧性胸椎,腰椎外傷性後弯症に対する手術成績

著者: 大田秀樹1 芝啓一郎1 植田尊善1 森英治1 力丸俊一1 加治浩三1 弓削至1 竹光義治1

所属機関: 1総合せき損センター整形外科

ページ範囲:P.421 - P.427

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 抄録:当センターで経験した28例の陳旧性胸椎,腰椎部外傷性後弯症の手術成績を検討した.手術は前方後方固定が19例,後方固定または後方短縮固定が9例であった.術式の選択は脊椎の損傷形態および麻痺の程度から決定した.脱臼骨折,破裂骨折の前方短縮型の場合は前方後方固定を行ったが,後弯角が30°以内かそれ以上でも可撓性があれば後方法単独を選択した.Chance型骨折の後方伸延型の場合は後方短縮固定を行った.不全麻痺例で神経除圧が必要であれば後弯角とは関係なく前方除圧固定を行った.後弯角は前方後方群と後方群を比較すると,前方後方群は36.1°±4.2°が13.8°±1.9°(改善率61.8%),後方群は38.6°±4.2°が23.7°±3.5°(改善率38.6%)と改善しており,前方後方群の成績が有意に優れていた.麻痺は不全麻痺例に限れば全例改善した.陳旧例でもADLの向上および神経学的改善の面から,積極的な手術が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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