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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進捗―脊椎骨切り術と脊椎再建を中心として―(第27回日本脊椎外科学会より)

局所骨とHydroxyapatite混合物を充塡したHarms Cageによる後方経路腰椎椎体間固定術

著者: 西島雄一郎1 道下正光1 土島秀樹1 浦橋斉悟1 津畑修1 奥田鉄人1

所属機関: 1金沢医科大学整形外科

ページ範囲:P.429 - P.434

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 抄録:腰椎再建外科における椎間スペーサー,人工椎体の有用性が認識されつつある.筆者はHarmsによって開発されたtitanium mesh cage(Harms cage)を後方経路腰椎椎体間固定術(PLIF)に応用した.術式は後方インスツルメントでアラインメントを矯正し,cageを術中に前方開の楔状にtrimmingして椎間の大きさに合わせ,椎間に挿入した.cage内と椎間前方に局所骨屑とHydroxyapatite/Tricalciumphosphate 7:3 composite granuleの混合物(Ceratite added to local bone,CALBと略す)を詰め,採骨を必要としない術式としている.1年以上経過を追跡し得た103例の臨床成績はJOAスコア(29点評価)で術前平均15.0点から25.3点,平均改善率74%であった.骨癒合率も96.1%と良好であった.問題点として,cageの沈み込み(7.8%),隣接椎間の不安定性の増大(5.8%)等があげられた.CALBを詰めたHarms cageはPLIFの椎間スペーサーとして,椎間高の保持と骨癒合率の点で優れていると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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