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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻4号

1999年04月発行

特集 脊椎外科最近の進捗―脊椎骨切り術と脊椎再建を中心として―(第27回日本脊椎外科学会より)

重度骨粗鬆症に対する多椎間instrumentation―術後成績とその手術手技上の工夫

著者: 佐野茂夫1

所属機関: 1三楽病院整形外科

ページ範囲:P.471 - P.478

文献概要

 抄録:多椎間instrumentationを行った重度骨粗鬆症38名50症例の成績を検討し,その手術手技上の工夫につき考察した.重度骨粗鬆症の基準として最大挿入圧(MIP)が15kg以下のものとした.再instrumentation率は26%であった.成績はJOA score 8→18点,改善率46%であり,優良例が42%であった.術中合併症ではスクリューの引き抜けなど3例,硬膜,肺,静脈の損傷が各1例で起こった.術後合併症では移行部障害9例,偽関節7例,矯正損失6例,スクリューの緩み6例などであった.手術手技上の工夫として,変形矯正法では椎間shaper(PLIG)による椎間受動とPLIFによる矯正,instrumentの選択ではin-situ fusionには自由度の大きいinstrument,矯正には自由度の小さいinstrumentを選択するhybrid instrumentation,instrumentの骨把持力強化ではハイドロキシアパタイト(HAP)顆粒のスクリュー孔への挿入,椎弓根スクリュー,フック,ワイヤーなどの併用が有用と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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