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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進捗―脊椎骨切り術と脊椎再建を中心として―(第27回日本脊椎外科学会より)

Achondroplasiaの胸腰椎後弯変形に対する後方進入椎体楔状骨切り術―4例報告

著者: 金澤淳則1 米延策雄1 稲岡雅裕2 鈴木省三3 宮本紳平1 岩崎幹季1 安井夏生1 越智隆弘1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室 2関西労災病院整形外科 3大阪労災病院整形外科

ページ範囲:P.489 - P.496

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 抄録:Achondroplasiaの進行性の胸腰椎移行部後弯変形に対する後方進入椎体楔状骨切り術の短期成績を報告する.対象は4例で,手術時年齢は平均16.8歳,術後追跡期間は平均9.3カ月であった.後弯角は術前平均77.5°,術後平均39.0°,矯正率は平均51.1%であった.合併症として重篤なものはなかった.術後約3カ月の断層撮影で全例骨切り椎体の骨癒合を確認し得た.これまでに強直性脊椎炎や医原性後弯変形に対する本術式の報告は散見されるが,achondroplasiaに対する報告はない.本術式は大きな合併症もなく,脊柱短縮と短椎間固定により後弯変形の良好な矯正が可能である.隣接部での二次性脊柱変形の自然矯正も得られる.また,全周的除圧が可能であり,脊椎固定を全周的になし得る.しかし,慎重な適応症例の選択と固定隣接部での後弯変形の再悪化の出現などについては注意深い観察が必要と考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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