icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進捗―脊椎骨切り術と脊椎再建を中心として―(第27回日本脊椎外科学会より)

初回手術より10年以上経過した頚椎OPLLのQuality of life

著者: 岩谷道生1 原田征行1 植山和正1 新戸部泰輔1 平川均1 富田卓2

所属機関: 1弘前大学医学部整形外科 2青森市民病院整形外科

ページ範囲:P.503 - P.508

文献購入ページに移動
 抄録:当科にて手術施行後10年以上経過した頚椎OPLLを対象に手術治療がQOLに及ぼす影響を調査した.調査項目を術後JOA scoreの推移と成績不良因子,骨化進展,生存例では頚椎可動性,死亡例では死亡年齢と手術から死亡までの期間,および死因とした.頚椎OPLLの患者の手術治療は長期経過観察においてみると,JOA score上では成績不良群であっても一時的には良好な成績を示しており,むしろ頚髄症の要素以外の悪化因子が指摘できた.骨化進展に伴う頚椎の可動域制限に関して独自のindexを用いて評価した.JOA score,骨化進展,手術術式との相関はなく可動域制限の要因は明らかにならなかったが,本症の治療成績をJOA score以外のADLに関して評価できた.生命予後の点と合わせても,本症に対する手術治療はおおむね患者のQOLを向上させるものであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら