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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進捗―脊椎骨切り術と脊椎再建を中心として―(第27回日本脊椎外科学会より)

脊髄の力学特性

著者: 市原和彦1 田口敏彦1 嶋田佳典2 桜本逸男3 河野俊一2 河合伸也1

所属機関: 1山口大学医学部整形外科 2山口大学工学部機械工学科 3徳山工業高等専門学校機械電気工学科

ページ範囲:P.549 - P.551

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 抄録:現在までに,“頚髄の灰白質は白質よりも柔らかく脆い”という概念のもと,圧迫性頚髄症の病態を解明するために様々な実験が行われている.しかし,脊髄を構成する白質,灰白質の力学特性が解明されていないため,これらの実験は推測の域を出ない.そこでわれわれは頚髄の力学特性を解明する目的で,自質,灰白質それぞれの引張試験を行った.
 その結果,従来の概念とは異なり,“頚髄の灰白質は白質よりも硬く脆い”ことが分かった.
 今後,有限要素法を用いた頚髄圧迫シミュレーションに応用することにより,脊髄内の正確な応力,ひずみの状態の把握が可能になり,これは圧迫性頚髄障害の病態解明につながるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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