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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻5号

1999年05月発行

文献概要

論述

環状骨端(Ring apophysis)の離解を伴う腰椎椎間板ヘルニア

著者: 山崎泰弘12 白土修3

所属機関: 1苫小牧市立病院整形外科 2函館中央病院整形外科 3北海道大学医学部付属病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.571 - P.579

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 抄録:環状骨端の離解を伴う腰椎椎間板ヘルニアは,外傷を契機として発症し,若年者に頻度が高いといわれている.しかし,本症の病態および適切な手術法に関しては未だ議論も多く,必ずしも一致した見解は得られていない.以上を明らかにすることを目的に,著者らが経験した8例について臨床的・X線学的検討を行った.発症に外傷の関与が考えられたものは2例であった.著明なtension signを有するものが多く,罹患レベルはL5/Sが最多であった.Takataによる離解骨片の分類では,Type Ⅰ,Ⅱは若年者に多く,青壮年者ではⅢが多かった.7例に後方からの手術を施行し,そのうち2例では脊椎後側方固定術を併用した.手術治療においては,神経根の除圧が主眼であり,病態から考えてヘルニア摘出術が基本である.しかし,症例によっては離解骨片が神経症状の発現に関与しているものもあり,その際には骨片摘出も必要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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