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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻5号

1999年05月発行

文献概要

整形外科基礎

仙腸関節内注入(仙腸関節ブロック)の診断的意義―仙椎部脊髄神経後枝外側枝神経叢の肉眼解剖学的検討による

著者: 村田泰章1 高橋和久1 山縣正庸1 粟飯原孝人1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.581 - P.584

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 抄録:仙腸関節への知覚神経のうちのL5,S1,S2神経の後枝外側枝神経叢と,仙腸関節との位置関係について学生解剖実習用死体標本12体20側を用い,解剖学的特徴を観察し臨床的意義について検討した.後枝外側枝神経叢のうち仙腸関節に近いL5,S1,S2神経後枝外側枝からなる神経に,注射針を刺入しX線撮影を行った.正面X線像において,全例とも仙腸関節下端部の高さでは,後枝外側枝神経叢の最外側は仙腸関節面の内側をほぼ平行に走行し,後枝外側枝神経叢の最外側は,仙腸関節の平均約4.8mm内側に存在した.また,仙腸関節の内側10mm以内には,仙腸関節下端から約20mm頭側までの範囲に後枝外側枝神経叢が存在した.仙腸関節内注入(仙腸関節ブロック)の正面X線像において刺入部周辺での造影剤の流出が,仙腸関節内側に認められる場合,後枝外側枝神経叢が局麻剤の流出によりブロックされている可能性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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