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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻6号

1999年06月発行

文献概要

論述

慢性関節リウマチに伴う頚椎病変の自然経過

著者: 藤原桂樹1 大脇肇1 藤本真弘1 米延策雄2 越智隆弘2

所属機関: 1星ケ丘厚生年金病院整形外科 2大阪大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.745 - P.752

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 抄録:慢性関節リウマチ(RA)に伴う頚椎病変の頻度と自然経過を明らかにする目的で,161例を対象とした平均10.2年の追跡調査を行った.RAの重症度を表わす指標として,全身関節へのRA罹患のひろがりに基づく『病型分類」を用いた.最終調査時におけるRA罹病期間は平均16.5年で,頚椎病変は92例(57%)にみられた.このうち80例(87%)の病変は追跡期間中に進行した.病型別発現頻度は少関節破壊型39%,多関節破壊型83%,ムチランス型100%で重症病型ほど高かった,上位病変は環軸椎前方亜脱臼から垂直亜脱臼へと進行した.軸椎下亜脱臼は上位病変より遅れて発現,進行する傾向にあった.頚部痛は頚椎病変を有する症例の半数にみられた.脊髄症状は10例に発現したが,このうち7例は垂直亜脱臼に起因した麻痺であった.10例中6例の脊髄症状は進行性であり,後方除圧固定術を施行した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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