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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻6号

1999年06月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

骨盤傾斜を伴う高度Neuromuscular Scoliosisに対する前後合併手術―前方Zielke,後方TSRH instrumentation

著者: 尾鷲和也1 鈴木聡1 佐本敏秋1 井上林1

所属機関: 1山形県立総合療育訓練センター整形外科

ページ範囲:P.759 - P.768

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 抄録:骨盤傾斜を伴う90°以上の高度神経筋原性側弯症9例に前方Zielke・後方TSRH法による前後合併手術を行った.前方法で胸腰椎の最弯曲部を矯正し,二期的に後方法で固定性を強化するとともに矢状面変形を矯正した.全例仙骨まで固定した.1例当たりの総手術時間は平均11時間,出血量は3,130mlであったが,自己血のみで手術できた.手術合併症は3例6件に生じたが,最終成績に影響は及ぼしていない.術後,側弯は平均108°が30°に,骨盤傾斜は38°が8°に矯正され,矯正率は各々72%,79%であった.7例で坐位保持能が向上し,褥瘡を合併していた2例は現在はみられていない.平均2年8カ月の経過で矯正損失は側弯0.6°,骨盤傾斜1.7°で,偽関節やinstrument failureは認められていない.本術式は侵襲は少なくないが,綿密な術前計画と注意深い術後観察のもと,十分に安全に行い得るものであり,安定した成績が得られる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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