icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻7号

1999年07月発行

文献概要

ついである記・36

北京―国境なき医師団の活動を見る

著者: 山室隆夫12

所属機関: 1京都大学 2国際整形災害外科学会

ページ範囲:P.890 - P.891

文献購入ページに移動
 1月の北京はジーンと骨にまで滲み込むように寒さが厳しい.その上,黄砂が原因なのか霧が原因なのかよく判らないが,太陽が出ているにも拘らず日中でも薄暗く,200m先は視界が全く効かないような天候が続く.北京市内では幹線道路に沿って両脇に広大なグリーン・ゾーンが造られ多くの植林がなされているが,その木々の殆んどが落葉樹なので冬期にはすっかり葉を落としてしまって,まるで灰色の枯れ木が延々と林立しているように見える.実に寒々とした景色である.
 そのように天候も風景も暗く蔭鬱な北京で,1999年1月末に「国境なき医師団(Medecins Sans Frontieres)」はカシン・ベック病(Kashin-Beck disease)に関する国際シンポジウムを開催した.私は「国境なき医師団」から依頼を受け,本症について日本人のなした研究をシンポジウムにおいて紹介するべく北京へ飛んだ.シンポジウムへの参加者は中国人と西欧諸国の人が多く,日本からの出席者は私一人であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら