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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻7号

1999年07月発行

文献概要

臨床経験

充実性の腫瘤を形成したリウマチ性肩峰下,三角筋下滑液包炎の1症例

著者: 平博文1 高下光弘1 吉田盛治1 徳丸進一1 津村弘1 鳥巣岳彦1

所属機関: 1大分医科大学整形外科

ページ範囲:P.915 - P.918

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 抄録:慢性関節リウマチ(以下RA)患者の肩関節に生じた著しい軟部の腫脹が経過とともに増大し,穿刺にて水腫が採取できず,腫瘍を疑った症例を経験したので報告する.症例は68歳,女性.40年来のRAで1996(平成8)年5月から持続する左肩関節痛と腫脹に対し,近医で鏡視下滑膜切除術を施行された.1997(平成9)年6月頃,左肩関節前方に軟らかい腫瘤が出現し,左肩関節痛が増悪した,入院時,左肩前外側に約5×5cm,表面が平滑で境界が明瞭な軟らかい腫瘤を触知した.肩関節造影時は少量の血液しか吸引されず,腫瘤が存在する部位は淡く,辺縁が明瞭に造影されていた.MRIでは,三角筋下にT1,T2でそれぞれ均一な低,高信号を示す腫瘤が観察された.手術は,腫瘤を一塊として摘出した後,腱板の修復を行った.術後は疼痛が消失し,日常生活動作も著しく改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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