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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻7号

1999年07月発行

文献概要

臨床経験

興味あるMR画像を呈した急速破壊型股関節症の1例

著者: 高森尉之1 廣瀬彰1 坂本雅昭1 中馬敦2 原田義忠3

所属機関: 1千葉市立海浜病院整形外科 2城東社会保険病院整形外科 3千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.919 - P.923

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 抄録:興味あるMR画像を呈した急速破壊型股関節症の1例を報告する.症例は63歳女性.1995(平成7)年12月,右股関節痛が出現し,近医を受診した.初期変形性股関節症の診断で,保存療法を受けるも疼痛が増強した.3カ月後のX線検査では,骨頭の上1/3が消失扁平化していた.特記すべき既往歴やステロイド使用歴はなく,血液検査も正常であった.MRIにて荷重部の骨頭および臼蓋軟骨下に丸い異常像が描出された.その異常像は,T1強調像では低輝度,T2強調像ではやや高輝度で,造影T1強調像では高輝度に描出された.人工股関節全置換術後の病理組織では,同部位に多数の破骨細胞が見られた.軟骨下骨に肉芽組織が侵入し骨吸収が骨新生を上回ることが,骨頭の急速な破壊の一因をなしていると推察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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