文献詳細
論述
文献概要
抄録:当院ではペルテス病に対し,1975年以降Batchelor型外転免荷装具とTachdjian装具(trilateral socket hip containment orthosis)の併用を中心に保存的治療を行ってきた.今回,X線学的予後調査を行ったので報告する.対象は一次治癒以降に達した40例45関節である.発症年齢は平均6歳5カ月,調査時年齢は平均12歳8カ月であった.治療は原則として入院し,就学児であれば,隣接する養護学校に通いながら行った.介達牽引にて疼痛,拘縮の軽減後Batchelor装具を着用し,股関節可動域訓練,外転筋力訓練も積極的にすすめた.その後,病型分類,年齢,股関節可動域を考慮し,Tachdjian装具による歩行を開始したが,Batchelor装具も併用した.評価方法は,調査時Stulberg分類,AHI,ATD,Mose法について検討した.治療成績はStulberg Ⅰ型11関節,Ⅱ型31関節,Ⅲ型3関節であり,Ⅰ型,Ⅱ型の比率は93.3%と,ほぼ満足のいく結果であった.
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