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クリティカル・パス(critical paths)
著者: 石名田洋一1
所属機関: 1国立埼玉病院整形外科
ページ範囲:P.1010 - P.1011
文献購入ページに移動この言葉は表記以外に,クリティカル・パスウェイ(critical pathways),クリニカル・パスウェイ(clinical pathways),ケアマップ(care maps),MAPs(multidisciplinary action plans)等いろいろな言い方がある.これは元々NASAにおいて,月着陸ロケット等宇宙工学の分野で,複雑で込み入った多数の部品・工程をコンピュータ管理の下に,よどみなく完成に向け調整する工程管理に使われた方式で,以来PERT/CPM(Program Evaluation and Review Technique/Critical Path Method)と呼ばれ,工業生産の分野で広く用いられてきた.
クリティカル・パスの手法を最初に病院に導入したのは,アメリカのニューイングランド・メディカルセンターのカレン・ザンダーという看護婦で,DRG/PPSが入院医療に導入されたことがその発想の発端と言われている.従って本手法の当時の概念は「基準の入院期間内で標準的な結果を得るために,患者に行うべき手順と時間の一覧表」といわれ,看護職と他の職種との連携を企図したものであった.
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