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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻8号

1999年08月発行

文献概要

臨床経験

先天性腓骨偽関節症の1治療例

著者: 岩本淳12 芝昌彦1 藤田郁夫1 鍋島祐次1 藤井英夫1

所属機関: 1姫路聖マリア病院整形外科 2三田市民病院整形外科

ページ範囲:P.1037 - P.1040

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 抄録:稀な先天性腓骨偽関節症の1例を経験した.症例は12歳男子で,左足関節部痛を主訴として来院した.外傷の既往はない.腓骨は前方凸に弯曲し,遠位3分の1の部分に偽関節を認めた.脛骨には明らかな異常を認めなかった.立位時,足関節に10°の外反変形を認め,Dooleyの分類のgrade 3,Andersenのfibular typeに相当した.同側腓骨骨幹部より採取した骨を偽関節部へinlay graftし,良好な骨癒合と外反変形の矯正が得られた.術前に撮影したMRIでは,偽関節部はT1強調像で不均一な低信号域を,造影T1強調像では網目状の不均一な増強効果を,T2強調像では肉芽組織が主体であると考えられる高信号域と線維化が主体であると考えられる低信号域が混在しており,本症の病態をよく表わしていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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