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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻8号

1999年08月発行

文献概要

臨床経験

第1第2楔状骨間離開を伴った第1楔状骨骨折の1例

著者: 土川拓也1 二橋宏嘉1 小山新太郎1 長野昭1

所属機関: 1浜松医科大学整形外科

ページ範囲:P.1049 - P.1052

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 抄録:第1第2楔状骨間離開を伴った第1模状骨骨折の1例を報告する.症例は19歳男性で,オートバイ事故にて左へ転倒し受傷した.右足背部に擦過傷,圧痛,腫脹が認められるものの,著明な変形は見られなかった.単純X線,断層撮影,CTにて第1第2楔状骨間離開を伴う第1楔状骨骨折と診断した.中空海綿骨螺子1本にて観血的整復固定術を行った.術後3週間の外固定後,足底板を用いて8週より全荷重を許可した.術後約15カ月の現在,楔状骨間は整復され,骨癒合を得,疼痛なく日常生活を送っている.受傷機転としては,転倒時に前足部で踏ん張り,底屈位になったところへ第1撰状骨直上に直達外力が働いたためと推察される.第1第2楔状骨間離開のある症例では単純X線像だけでは骨折が見逃される可能性があるので,断層撮影,CTによる精査が必要である.治療としては離開部の整復保持のため,手術療法が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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