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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻8号

1999年08月発行

文献概要

臨床経験

両足舟状骨脱臼骨折の1例

著者: 山村成載1 吉野信之1 野口昌彦2 松井英司1 平澤泰介2

所属機関: 1京都きづ川病院整形外科 2京都府立医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1057 - P.1060

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 抄録:今回われわれは両足舟状骨単独脱臼骨折の1例を経験したので報告する.われわれの渉猟しえた限りでは本骨折の両側例の報告は1例のみで本邦では報告がない.症例は25歳,男性.2階から転落し受傷した.両側の足舟状骨体部に脱臼骨折を認め,キルシュナー鋼線による内固定術,および楔状骨-距骨間の創外固定術を施行した.調査時(術後17カ月)には単純X線像で左側に一部骨癒合不全を認めたが,関節症性変化はなかった.MRI(T1強調像)では,右側になお低信号域が残存しており骨壊死と考えた.しかし,疼痛や可動域制限はなく日常生活動作に支障を認めず,日整会足部疾患治療判定基準では右95点,左100点であった.なお,治療法としての創外固定は内側アーチと内側アライメントの保持に有用であった.極めて稀な両足舟状骨単独脱臼骨折に対し,観血的骨接合術を行い,良好な結果を得たので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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