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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科34巻9号

1999年09月発行

文献概要

論述

SPOC装具によるペルテス病の治療―予後に影響を与える因子について

著者: 柏木直也1 鈴木茂夫1 瀬戸洋一1 黄義秀1 向井章悟1

所属機関: 1滋賀県立小児保健医療センター整形外科

ページ範囲:P.1075 - P.1080

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 抄録:片側性のペルテス病に対し,SPOC装具による治療を行い,骨成熟まで経過観察し得た52例52関節につき,治療成績と予後に影響を与え得る因子を検討した.男児48例,女児4例,最終経過観察時年齢は14歳8カ月から26歳9カ月であった.発症時年齢は予後を左右する重要な因子であり,Stulberg分類のspherical congruencyとなった関節は5,6歳発症例で83%,6,7歳発症例で63%,9歳以上発症例で47%であった.治療開始時の骨頭変形も予後と相関していたが,低年齢発症児では変形の有無に関わらず予後が良好で,高年齢発症児では変形の有無に関わらず予後が不良である傾向にあった.性別や症状出現から初診までの期間と予後との関係は明らかではなかった.高年齢発症児や治療開始時にすでに骨頭変形がある症例は装具療法で良好な成績を得るのが困難な場合があり,他の治療法も考慮に入れて治療に当たるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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