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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻1号

2000年01月発行

文献概要

論述

脊柱管内に異所骨形成を伴った腰椎椎間板ヘルニアの病態と治療

著者: 松本英裕1 井口哲弘1 栗原章1 山崎京子1 佐藤啓三1 笠原孝一1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科

ページ範囲:P.21 - P.26

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 抄録:異所骨形成を伴う腰椎椎間板ヘルニアの病態を調査し,それを伴わない腰椎椎間板ヘルニアと,臨床症状や治療成績を比較検討した.対象は,手術を行った異所骨形成を伴う腰椎椎間板ヘルニア25例(A群)と異所骨のない腰椎椎間板ヘルニア25例(B群)で,両群間に性別,年齢,椎間板高位と数,および術後追跡期間に差はない.A群の25症例27カ所に異所骨を認めた.異所骨の部位はS1上縁が10例と最も多かった.原因として,22例は後方椎体縁損傷の遺残,4例は後縦靱帯骨化,1例はヘルニア壁の骨化と思われた.SLRテスト両側陽性例はA群に有意に多かった.A群の手術はヘルニアの摘出に加え,必要に応じての異所骨の切除,打ち込みを基本とした.術後成績には差がなく,神経根を圧迫しない限り,異所骨を積極的に切除する必要はないと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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