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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻1号

2000年01月発行

文献概要

論述

変形性膝関節症における関節軟骨のMRI所見―単純X線像との対比

著者: 山本宣幸1 名越智1 河村正朋1 渡辺吾一1 森末博之1

所属機関: 1滝川市立病院整形外科

ページ範囲:P.27 - P.32

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 抄録:内側型変形性膝関節症(OA膝),80名83膝に対してMRI撮影を行い,大腿骨・𦙾骨の関節軟骨の厚さを計測した.関節軟骨の厚さの加齢による変化を観察するとともに,OA膝の病期との関係を分析した.関節軟骨の撮像には脂肪抑制を用いたField Echo 3D法を用いた.大腿骨内・外顆,𦙾骨高原内・外側の4カ所における荷重部の軟骨の厚さを測定した.加齢とともに内側関節軟骨の厚さは減少していた.一方,外側では70歳代までは変化なく,80歳代で有意に減少していた.関節症変化が北大X線病期分類でstage Ⅱ以上に進行すると大腿骨,𦙾骨の内側関節軟骨の厚さは急速に非薄化していた.しかし,関節症変化がstage Ⅳ以上に進行すると,外側関節軟骨の厚さはむしろ増加する傾向を示していた.内側型関節症が進行すると,大腿𦙾骨関節の内側に荷重が集中し,外側では負荷が減少するために軟骨の膨化や軟化が生じたためと推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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