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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻1号

2000年01月発行

文献概要

論述

内側型変形性膝関節症に対する逆V型高位𦙾骨骨切り術の検討―楔状骨切り術との比較

著者: 三上将1 安田和則2 辻野淳1 葛城良成1 酒井俊彦1 中野秀昭1 宮城登1 青木喜満1 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科 2北海道大学生体医工学

ページ範囲:P.33 - P.38

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 抄録:内側型変形性膝関節症(OA)に対する逆V型高位𦙾骨骨切り術(HTO)の臨床成績を楔状(W型)HTOのそれと比較した.逆V型HTOを受けた症例(逆V群)は44例48膝,W型HTOを受けた症例(W群)は54例55膝である.術前のOA重症度,FTAおよび臨床成績に関して両群間に差はなかった.全荷重時期は逆V群で平均72日,W群で92日と逆V群で早く,創外固定抜去時期は逆V群で71日,W群で73日と差がなかった.術後1年間に𦙾骨傾斜角が3°以上再内反した症例は,逆V群で6%,W群で29%に,遷延治癒は逆V群で6%,W群で24%に認め,有意にW群で多かった.平均5年の臨床成績は両群とも約90点と差はなかった.本研究は,逆V型HTOが手技的に容易であり,生体工学的利点を有するため良好な骨癒合が得られ,さらに骨量も温存されるため推奨できる術式であることを示唆した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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