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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科35巻1号

2000年01月発行

文献概要

論述

胸椎後縦靱帯骨化症―術後症状悪化例の検討

著者: 松山幸弘1 佐藤公治1 川上紀明2 岩田久1

所属機関: 1名古屋大学医学部整形外科学教室 2名城病院整形外科

ページ範囲:P.39 - P.46

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 抄録:1985年3月より1997年10月までの間に手術的治療を行った18例中,4例が術後に神経症状の悪化をきたした.これらの4症例を報告し,麻痺の原因を検討した.症例1:37歳女性.T2-T3の嘴状OPLLであった.C3-7 laminoplasty,T1-T4 en bloc laminectomy直後にSEP検出が困難となった.症例2:56歳女性.T6-T7の嘴状OPLLであった.T5-8 laminectomyを行った時点でSEPが描出不能となり,術後症状は悪化した.症例3:51歳男性.C3-C5,T3-T6の嘴状OPLLであった.初回手術はC3-T2 laminoplasty,T3-T9 en bloc laminectomyを行ったがT4前方すべりを生じた.T1-L2間の固定術を施行し麻痺は改善した.症例4:52歳男性.T3-T5の嘴状OPLLであった.T1-T6 en bloc laminectomy後,T4-T5間を後方進入前方除圧した.術後両下肢麻痺を生じた.
 嘴状の胸椎OPLLに対しては,後方除圧よりも前方除圧を優先すべきと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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